「no」の後には可算名詞と不可算名詞のどちらを続けることができますか?

「no」の後には可算名詞単数形/複数形)、不可算名詞、どちらも続けることが可能です。

①「no」の後に続く名詞が単数形可算名詞の場合、「not a(一つない)」という意味を持ちます。

He has no passport.

彼はパスポートを持っていない。

※パスポートは一般的に1人一冊しか持っていない為

②「no」の後に続く名詞が複数形可算名詞の場合、「not any(一つない、全然ない)」いう意味を持ちます。

He has no apps on his smartphone.

彼はスマホに全然アプリを持っていない。

※スマホに複数個持っていてもおかしくないアプリを全然(一個も)持っていない

尚、「no」の後に続く名詞が同じ可算名詞でも、単数形複数形かによって、意味が異なります。

There’s no problem with the data.

そのデータには問題がない。

There are no problems with the data.

そのデータには全然問題がない。

③「no」の後に続く名詞が不可算名詞の場合、数関係なく「ない」という意味を持ちます。

There’s no water in the well.

その井戸には水がない。

難易度:7/10
関連リンク:「none」は単数扱いですか?それとも複数扱いですか?

「overtime」と「over time」は、それぞれどのような意味を持っていますか?

①「overtime」は、一般的に「残業、時間外労働」や「(スポーツなどの)延長戦」という意味で使用される名詞です。

He has to work overtime today.

彼は今日、残業をしなければならない。

The game went into overtime.

その試合は延長戦に入った。

尚、「overtime」 は名詞だけではなく、「残業の〜、時間外労働の〜」や「(スポーツなどの)延長戦の〜」という意味を持つ形容詞として使用されることもあります。

He will get overtime pay. ※名詞「pay」を修飾する形容詞

彼は、残業手当をもらうだろう。

He has the most overtime goals in the league. ※名詞「goals」を修飾する形容詞

彼は、リーグの中で最も延長戦でのゴールを記録している。

②「over time」は、「時間と共に、時がたつにつれて」という意味を持つ副詞句です。

AI technology will improve over time.

AIの技術は時間と共に向上するだろう。

難易度:5/10
関連リンク:「every day」と「everyday」の違いは何ですか?

レストランなどで「同じものをもう一つ下さい」といいたい場合、「another one」と「the other one」、どちらを使用するのが正しいですか?

「another one」を使用するのが正しいです。「another one」は「これと同じものをもう一つ」という意味になりますが、「the other one」は「これとは別のもの」という意味になります。

①「another one」の場合:

Waiter: “Would you like another one?”

これと同じものをもう一ついかがですか?」

Customer: “Can I please get another one?”

これと同じものをもう一ついただけますか?」

※元々「another」は「an」と「other」で構成されている為、冠詞は必要ありません

②「the other one」の場合:

Waiter: “Would you like to try the other one?”

これとは別のものを試してみますか?」

Customer: “Can I please get the other one?”

これとは別のものをいただけますか?」

難易度:6/10
関連リンク:「each other」と「one another」の違いは何ですか?

「(それは)〜そう/〜のように見える」を動詞「seem」を使用して表す場合、「seem」の後には必ず「like」が続きますか?

動詞「seem」の後に続く品詞によって、「like」の有無が決まります。

①「seem」の後に形容詞が続く場合、「like」は必要ありません。

It seems + 形容詞

It seems expensive.

それは高そうに見える。

尚、形容詞を修飾する副詞を入れる場合も「like」は必要ありません。

It seems really expensive.

それは本当に高そうに見える。

②「seem」の後に名詞(句)が続く場合、「like」は必要です。

It seems + like名詞(句)

It seems like leather.

それは革のように見える。

尚、名詞を修飾する形容詞を入れる場合も「like」は必要です。

It seems like real leather.

それは本物の革のように見える。

③「seem」の後にが続く場合、「like」は必要です。

It seems + like

It seems like nobody cares.

誰も気にしていないように見える。

難易度:6/10
関連リンク:「there seems to be」と「there seem to be」、どちらが正しいですか?

「とても、非常に」という意味を持つ「really」と「very」ですが、入れ替えて使用することは可能ですか?

以下のように、修飾する品詞によって、意味が異なる場合があります。従って、入れ替えて使用できる場合もあれば、そうでない場合もあります。

形容詞を修飾する場合:

両単語とも「とても、非常に」という意味になり、入れ替えて使用することが可能です。但し、「really」は文脈や解釈によって「とても、非常に」ではなく「(嘘ではなく)本当に」という意味を持つこともあります。つまり、日本語の「本当に」と同様に、「程度」を表すこともあれば「(嘘ではなく)真実である」という意味を表すこともあります。

He is really sick.

He is very sick.

彼はとても具合が悪い。

「He is really sick」の場合、文脈によっては「彼は(仮病ではなく)本当に具合が悪い」というように解釈されることもあります。

副詞を修飾する場合:

両単語とも「とても、非常に」という意味になり、入れ替えて使用することが可能です。

He acted really selfishly.

He acted very selfishly.

彼はとても自分勝手な行動をとった。

動詞を修飾する場合:

「really」は動詞を修飾することができますが、「very」はできません。

尚、この場合「really」は「とても、非常に」と「(嘘ではなく)本当に」と両方の意味を持つことが可能です。

He really likes puzzles.

彼はとてもパズルが好きだ。
彼は(嘘ではなく)本当にパズルが好きだ。

He very likes puzzles. X

難易度:7/10
関連リンク:「so」と「very」の違いは何ですか?

「それは〇〇の価値がある」といいたい場合、「it’s worth」と「its worth」のどちらを使用して表すことができますか?

日本語訳「それは〇〇の価値がある」に合わせて表す場合は、「it’s worth」を使用します。但し、「its worth」を使用して別の同じような意味を持つ表現も可能です。

①「it’s worth」の場合、「worth」は形容詞になります。

It’s worth $100.

それは100ドルの価値がある。

尚、主語「it」を一般名詞に変えた場合は、以下の通りになります。

The stamp is worth $100.

その切手は100ドルの価値がある。

② 「its worth」の場合、「worth」は名詞になります。

Its worth is $100.

それの価値は100ドルである。

また、主語である所有格「its」を一般名詞に変えた場合は、以下の通りになります。

The stamp’s worth is $100.

その切手の価値は100ドルである。

難易度:6/10
関連リンク:株価などが、「上昇した」といいたい場合、どのようにいえば良いですか?

日本では、お店が閉まっている時、窓などに「close」や「closed」の表記がされているのを見かけます。どちらが正しいですか?

「そのお店が閉まっている(状態である)」ということを示している為、「The store is closed」の「The store is」が省略されている「closed」が正しです。この「closed」は「閉まっている(状態である)」という意味を持つ形容詞です。

「close」だと、以下の例文のように動詞「閉まる」或いは、形容詞「近い」という意味になってしまいます。

The store closes (at 8 p.m. every day).
※三人称単数形

そのお店は(毎日午後8時に)閉まる。

The store is close.

そのお店は近くにある。

尚、「閉まっている(状態である)」は「closed」のように語尾に「-ed」が付いている形容詞が正しいですが、「開いている(状態である)」の表記は「opened」ではなく「open」が正しいです。

従って、「そのお店が開いている(営業している)」といいたい場合は、以下のように表します。

The store is open. ◯

The store is opened. X

また、過去形の動詞「opened」の場合、「開いた」という意味になります。

The store opened (at 9 a.m. yesterday).

そのお店は(昨日午前9時に)開いた。

難易度:5/10
関連リンク:「近い」という意味を持つ「close」と「near」に違いはありますか?

「taller than me」と「taller than I」、どちらが正しいですか?

どちらも正しいです。「than」の品詞(前置詞接続詞)により続く単語が決まります。

「than」が前置詞として使用される場合、「than」の後には目的語の名詞「me」のみが続きます。

He is taller than me.

「than」が接続詞として使用される場合、「than」の後には節(主語動詞)が続きますが、この場合、節「I am」の動詞「am」は省略されることが多いです。

He is taller than I (am).
※「am」が省略されています

口頭では、「than me」の方が「than I」よりよく使用されます。

難易度:7/10
関連リンク:「than」と「then」の発音に違いはありますか?

「最も遠い」といいたい場合、「farthest」と「furthest」のどちらが正しいですか?

どちらとも「far」の最上級で正しいです。形容詞または副詞として使用されます。一般的に「furthest」の方が「farthest」より使用されます。

「farthest/furthest」が形容詞の場合:

He sat in the farthest seat from the screen. ◯

He sat in the furthest seat from the screen. ◎

彼は画面から一番遠い席に座った。

「farthest/furthest」が副詞の場合:

He lives the farthest from the school among his classmates. ◯

He lives the furthest from the school among his classmates. ◎

彼は同級生たちの中で、学校から最も遠いところに住んでいる。

参考:Cambridge Dictionary

難易度:5/10
関連リンク:「近い」という意味を持つ「close」と「near」に違いはありますか?